刀の溶接!!

先日、電話がかかってきました。

電話に出たところ、弊社のお得意様のI様からでした。

 

I様「いつもお世話になっております。○○株式会社のIです」

 

アドバンス4番(以下ア)「こちらこそお世話になっております」

 

I様「実は今回お電話しましたのは仕事のことではなくて個人的な依頼なのですが

   個人の依頼も引き受けていただけるのですか?」

 

ア 「それはもちろん大丈夫です。今までもバイクの部品やストーブの部品など

   何度も個人様のお仕事もさせていただいておりますので」

 

I様「そうですか。助かります。実は刀の溶接をしていただきたいのですが」

 

ア 「はい?刀ですか?刀っていうと

   

   ですか?まあ古いバイクですから部品も手に入りにくいし、

     溶接で何とかできればということですか?」

 

I様「いえ、そうじゃなくて・・・」

 

ア 「ってことはこっちですか?

   

   これは新しい型ですから、溶接しなくても部品ならいくらでも手に入ると思いますよ」

 

I様「いえ、違うんです。実は私の父が刀剣の研ぎ師をしておりまして。」

 

ア 「・・・トーケンノトギシ?トーケンの研ぎ師?」

 

I様「はい、あの、刀とか剣とかの刀剣です。その研ぎ師を」

 

ア 「・・・えっ?刀って、あの刀ですか?」∑(`□´/)/ ナニィィイイイ!!

 

I様「はい、あの刀です(やっと話が通じたよ) ┓(´д`; )┏

   この前、父に会ったときに『刀の傷をなおせるところを知らないか』と聞かれまして。

    それならレーザー溶接があるよと教えてあげたんですよ」

 

ア 「なるほど」

 

I様「そしたら父から『レーザー溶接で大丈夫なのか?』といわれまして」

 

ア 「それはお父様からしたら心配ですよね」

 

I様「なので私はレーザー溶接なめんなよと言ってやりました」

 

ア 「・・・・」(いやいやいやいやいやいや、俺、刀の溶接なんてしたことないし

    うまくいくかわからないけど大丈夫かな)(^^;)

 

I様「それに、父が『刀はちょっとぶつけただけで

   すぐに傷になるので変なところに溶接に出すと

   ボロボロになって帰ってくるのが怖い』というものですから

   アドバンスさんなら普段から金型を扱っているし

   うちも安心していつも仕事を出せる信用できるところだから大丈夫。

   うちでも金型に傷がついたということは一度もないし

   刀をどこかにぶつけて傷になるようなことは一切ないよ。

   安心して任せられるよ、といったんです」

 

ア 「あ、ありがとうございます」(ハードル、ガンガンに上がってんな)(; ・`д・´)

 

I様「それに、父が『普通の溶接だと熱で刀が変形する恐れがあるのが心配だ』

   というので、それならやっぱりレーザー溶接しかないだろう。

   レーザー溶接ならアドバンスレーザーで間違いないし

   任せられるのはそこしかないからといっておきました。」( `ー´)ノ

 

ア 「そうですか、ありがとうございます!!」(俺、大丈夫か?心配になってきたぞ。

   もはやハードルじゃなくて走り高跳くらい高いんですけど)(´・ω・`) 

 

ちょっと冗談ぽく書きましたが、バイクのくだり以外はまあまあ本当のやり取りです(^-^)

しかし、刀の溶接は今までやったことがないからなんかすごく興味があるし

やりがいもあります。

それに仕事の幅も広がるし、何よりもうちを信頼していただき

腕を買っていただき、連絡を頂けるというのは本当に本当にうれしくありがたく

光栄なことです。

こうなったら、もう全力で信頼にこたえさせていただきます!!( `ー´)ノ

 

そんなわけで、その後、研ぎ師のお父様と直接連絡をさせていただきまして

打ち合わせなどを経て、実際に作業をする日になりました。

とりあえず、刀の溶接という実績がないので、いきなり本番はまずいということで

テスト用にも刀を持ってきていただきました。

アドバンス4番にしてみれば、ふだん間近で刀なんて見ることすらないのに、

普通に

「これならダメになってもいいから」

って感じのテストで溶接させてもらえるような

刀も持っているっていうのがなんかすげぇなって感じでした。

 

で、テスト用の刀の溶接をさせていただき、

確認してもらったのですが

とてもご満足いただけました。

「レーザー溶接というものをもっと前から知っていたらなぁ。

刀というのはこういう状態になってしまうと価値がなくなってしまうんです。

これのせいで、いままでどれだけの名刀と呼ばれる刀がだめになってことか。

それが直せるというのは素晴らしい!!」

といっていただきました。

そう言っていただけて、こちらもとてもうれしかったです。

 

そんなわけで、テストの結果、大丈夫ということで

いよいよ今回ご依頼いただいた刀の溶接となりましたが

溶接前にちょっと確認したいことがあってこんなことをお聞きしました。

 

ア   「やっぱりこれ、切れるんですよね?」

研ぎ師様「はい、切れます。気を付けてください」

ア   「そうですよね、そりゃ、切れますよね。わかりました、

     気をつけます」(; ・`д・´)

 

「初めての刀の溶接」「お父様に紹介していただいたI様の信頼にこたえなければ!!」

「研ぎ師様のご期待にこたえなければ!!」「溶接中にHARAKIRIにならないように気をつけねば!!」

といくつもの理由でかなり緊張しました。

そんななか、いよいよ溶接です。

 

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いつもなら、溶接個所の接写や溶接前、溶接後の写真を載せるのですが

今回はまだ最終的な結果が出ていないということや

弊社としても企業秘密にしておきたい部分もあるということで

研ぎ師様と相談しまして「詳細は伏せておく」ということにしましたので

もうしわけないですが上の写真だけになりますm(_ _)m

 

今回、とにかく丁寧に慎重に溶接をさせていただきました。

溶接後の刀の確認をしていただいたのですが

本番の溶接も大変満足していただき

今後も是非よろしくといっていただけました。

こちらこそぜひぜひよろしくお願いいたします!!

 

あとは溶接したところを研ぎ師様が仕上げてみて

きれいになるかどうかで

本当の意味で刀の修理がうまくいったかどうかということになるかと思います。

その辺の結果もまた連絡いただけるそうなので、

いまはその連絡をいただけるのを待っているところです。

うまくいってくれればいいなぁ。

 

そんなわけで、刀といえば

SEKIROや仁王2などのゲームの中でしか触ったことがない

アドバンス4番が刀を修理する機会に恵まれたという話でした。

貴重な機会をいただきましたI様、そしてI様のお父様の研ぎ師様には

この場を借りてお礼申し上げます。

この度はとっても貴重な

体験をさせていただきましてありがとうございました。

とても楽しい溶接でした。

結果が良ければまたよろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

          
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