富士ヒルクライムに出場してみた~その4~

道中にはちらほらと自転車を降りて押している人がいます。

娘に「うちらも降りて押すか?」と問いかけると

「大丈夫」と短く答えが返ってきます。

 

きつい坂になりました。

何人も自転車を降りて押している人がいます。

娘に「いけそうか?」と問いかけると

「大丈夫」と短く返事が返ってきます。

 

終盤、ここにきてこの斜度の坂はつらいって思うような坂があります。

大勢の人が自転車を降りて押しています。

娘に「無理するなよ」と言うと

「大丈夫」と短く返事が返ってきます。

 

娘には意地っ張りというか負けず嫌いなところがあります。

足つきはどうしようもないこと(水を飲む、トイレに行く)以外は

無しで行くつもりかもしれません。

こちらが心配になるくらい足をつかず必死にペダルを踏んでいます。

参加人数も多いので、人の間を縫って追い抜いたり

速い人の邪魔にならないようによけたりしながら

もくもくとペダルを踏みます。

スタートからずっと聞こえているセミの鳴き声も娘の耳には入っていなかったかも

しれません。

真っ赤な顔をして必死でついてきます。

 

そんな調子でずっとずっとずっとずっと坂を上ってくると残り2キロくらいで

いきなり道が平坦になります。

ずっと上ってきたので平坦な道が下りに見えます。

今まで時速8kmくらいで走っていたのですが

平坦になったので娘が付いてくることを確認しながら少しスピードを上げていきます。

娘はぴったりとついてきます。

もう少しスピードを上げます。

娘はぴったりとついてきます。

上り坂は平均時速8kmくらいが娘にとって頑張れる限界なのは

わかっていましたが、平坦だとどれくらいスピードが出せるのか

わかりませんでした。

本当は娘の前を走って娘の風よけになってあげなければいけないのですが

娘がどれくらいのスピードで走れるのか確認するために

前を走らせてみました。

「先に行きな」と手で合図を出しました。

もう少しでゴールです。

 

つづく

富士ヒルクライムに出場してみた~その1~

富士ヒルクライムに出場してみた~その2~

富士ヒルクライムに出場してみた~その3~

富士ヒルクライムに出場してみた~その4~

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